イチョウの衝立

材 /本体(イチョウ)脚部(タモ)
仕上げ /本体(オイル+蝋)、文字部(黒漆)、脚部(拭漆)
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銀杏の木を使い、衝立を制作しました。
元々この材は、お客様の敷地に立っていたもの。立ち木の時に部分的に腐りが入り、もし倒れたら建物に被害が及ぶので伐採されました。

その思い出の木を活かして衝立を、とのご依頼になります。
しかしただの衝立ではなく、お客様の「書」の写し入りです。


では、簡単に工程を。
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まずは腐った部分を、ノミではつっていきます。

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割れに埋め木を施し、

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そして彫刻をする、お客様の「書」。

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文字を彫刻し色入れしたら、もうすぐ完成です。

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そして完成。
(割れに埋めた木は、今は目立ちますが、経年変化で目立たなくなってきます。)

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彫刻した文字部には黒漆を施し、そこに紙のような(ざらついた)質感を求めました。

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【最後に】
この単語の意味ですがはじめは普通に読んで(左→右)「疑無」。
調べると「疑事無功(ぎじむこう)」:疑いながら、またためらいながら事を行うようでは、成果は期待できないということ。

浅はかな僕は、これを縮めたものなのかと勘違いしていました。

しかし落款(らっかん、記名等のはんこ)が左にあるので、読み方は(右→左)「無疑」。こちらになります。
無疑曰信(むぎわっしん)」:疑(うたがい)無きを信と曰(い)う、心に疑いのない清浄な一念心を、「信」と言うらしい。
(難しいので、詳しくは検索してください。)

と、まあ少し変わった注文でしたが、かなり楽しみながらやれました。






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# by mokkoubou_yabuki | 2013-12-14 23:13 | 作品集 | Comments(0)

未投稿の仕事が幾つかあるので、これから順次アップしていきます。
(まだ数点あります。)

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欅の木で作った肘付きの椅子です。
【肘付き】とありますが、【肘無し】や【スツールタイプ】はスケッチブックにイタズラ書き程度にあって、イメージはまだ頭の中です。
(作っていないだけでそのうちに・・・。)

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軽く軽くと考えながら、(欅だとこの辺までかな)と、作業をすすめました。

粘りのある材なら、安心してもっといけるはず。
(それもそのうちに・・・。)
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# by mokkoubou_yabuki | 2013-12-04 22:50 | 作品集 | Comments(0)

埋木と千切り(チギリ)

割れている板をそのまま使う場合は、そこに木を埋めたり、千切り(チギリ)と呼ばれるリボン型の木をはめ込み、割れが拡がるのを防ぎます。
これらの技法は、家具の修理などにも使います。

この作業の流れを、画像に一文添えてお送りします。
【記事の内容は今回の工程であって、このように行う決まりはありません。】

最初の状態。
割れたところが口を開いています。

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土台となる木を埋めて、それを均一の深さに掘り下げていきます。

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掘り下げた部分に、型取りした木を埋め込みます。

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次に埋め木部分が開かないように、チギリを入れます。

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出来上がり。

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こうすることによって埃も入らなくなるし、美観もアップします。

別バージョンでチギリをヒョウタン型にした物もあります。
(お客様リクエストです。)

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ブラックウォールナットを使い、あえて目立たさせています。
こうすれば割れなどの欠陥も、意匠に変えること出来るのでは?と思います。
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# by mokkoubou_yabuki | 2013-11-19 20:34 | 木工 | Comments(0)